低用量ピルを服用したからと言って不妊症にはならない

低用量ピルを服用していると将来不妊症になるのではと思っていませんか。
決してそのようなことはありません。
低用量ピルを服用していると女性の体にどのようなことが起こるのかを理解していれば、不妊症になる心配をする必要がないことがわかります。

生理のメカニズムと関係しています。
排卵すると子宮内膜が徐々に厚くなるのですが、妊娠しなければ必要ありません。
妊娠しなかった場合は子宮内膜がはがれ落ちて体外へと排出されます。
低用量ピルを服用すると排卵をお休みしますので、子宮内膜が厚くならなくて済みます。

排卵をお休みするということは卵巣を休ませることができ、低用量ピルを服用している時は妊娠しないだけであって、不妊症になるわけではありません。
将来、妊娠を希望している人も安心して服用してください。
むしろ、低用量ピルを服用している方が体調も良くなるでしょうし、怖がる必要はありません。

1か月の間に3~4週間くらい服用し続けます。
薬ですから、体に全く影響がないとは言い切れませんが、服用し続けたからと言って妊娠した時に胎児に影響が出るわけではありません。

もしも、妊娠に気が付かなくて低用量ピルを服用し続けてしまったとしても同じです。
胎児への影響は特にありません。
ただし、妊娠が分かったら低用量ピルの服用は中止してください。

きちんと理解していれば、不妊症になると勘違いすることはないでしょう。
子宮内膜症の治療のために服用する機会があったとしてもきちんと服用して治療に専念してください。

低用量ピルを服用している間は排卵をお休みしているので、妊娠したいと思ったら服用をやめましょう。
そうすれば、妊娠できるはずです。
将来の妊娠を考えて子宮内膜症の治療の際に服用しないでおこうと思っている人もいるかもしれません。
低用量ピルがどのような薬なのかがわかれば不妊症のリスクがないことがわかります。
現実に多くの人が低用量ピルを服用した後に妊娠しています。

低用量ピルを服用すると子宮内膜症が改善する

子宮内膜症は骨盤腹膜や卵巣など、本来できないはずの場所に子宮内膜ができてしまい、剥がれて出血する病気です。
原因はよく分かっていませんが、生理のたびに悪化することが多いことから、月経血の逆流が影響していると考えられます。
また遺伝的要素もあると言われており、近親者が同じ症状を持っている人は注意が必要です。
子宮内膜症にかかると下腹部に痛みを覚えるだけでなく、重症の場合は不妊症の原因にもなります。

昔から子宮内膜症は妊娠すると軽くなることが知られています。
また生理がある間だけ起きる症状で、閉経すれば自然に治ります。
近年の日本では栄養状態が向上するにつれて、初経年齢が低下する一方で閉経年齢は上昇し、また初産年齢も上がっているため、子宮内膜症にかかるリスクは増加しています。

ところで低用量ピルが子宮内膜症の治療のために用いられることがあります。
低用量ピルは女性ホルモンのバランスを調節し、あたかも妊娠したような状態を作り上げて、新たな排卵を抑制する作用を持っています。
経血の量も少なくなるため、子宮内膜症を原因から改善することにも繋がります。
このような治療法は偽妊娠療法と呼ばれています。

子宮内膜症の治療方法には、他にも手術や偽閉経療法などがありますが、手術は体への負担が大きく、偽閉経療法は更年期障害が現れるなどの副作用があります。
低用量ピルはダメージが最も少なく、将来妊娠を希望する場合にも胎児への悪影響がないため、多くの婦人科医院で処方されています。
むしろ子宮内膜症からくる不妊症を予防するためにも有効なので、医師の指示を守って正しく服用すれば、ホルモン薬だからといって必要以上に怖がる必要はありません。